Indeedのエンジニアリング文化: 自主性を尊重し、効果を測定する

前回の投稿では、イノベーションと統合について、そしてこの二点のバランスを取る重要性についてお伝えしました。今回の投稿では、Indeedがどのように自主性を通して、自発的な取り組みを促しているかについて書いていきたいと思います。

一般的な給与体系は、業績に基づいている

エンジニアが、自身の業績に応じてボーナスを支払われているとしたらどうでしょう?公平ですよね? 実際のところ、エンジニアはセールスの人間ではないので、これは公平とは言えないやり方です。そもそも、一つの会社で、二人のエンジニアが同じ業務をしている、なんてことは多分ないでしょう。(あるとするならば、ライブラリか何かを書いている場合でしょうか…)

成果報酬は本当に公平なのか ?

成果報酬は、各社員が割り当てられた業務についているのならば、公平なシステムにはなりえません。成果報酬を取り入れている会社は、真面目に仕事に取り組む社員が、成果に結びつくことを願いながら業務に取り組む一方で、そうでない社員が、相手を陥れるスキルを磨きながら、大きな成果につながるプロジェクトを横取りする、という社内文化を作り上げてしまっていることでしょう。なぜなら彼らはそれが、会社が定める昇進へのプロセスだと解っているからです。数年後に、どんな人がトップに立ち、それが自社の企業文化にどんな影響を及ぼしているか想像してみてください。

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このようなシステムとは別に、Indeed では社員一人一人に自分の業務を選択してもらう、という方法を採用しています。自分がどんな仕事をしたいのか、自分で選ぶのですから、携わるプロジェクトやプロダクト、そして上司に関する文句は言えません。読者の皆さんの中には、こんなことをする意味が全然わからないと思う方もいるでしょう。会社というのは民主主義でも遊園地でもないのです。社員が個々に自分の取り組みたい仕事を決めたとしたら、重要な事柄や緊急性の高い仕事ではなく、簡単で無難な仕事が選ばれてしまうことでしょう。さら大変なことに、 組織自体にまとまりがなくなり、プロダクトも意味をなさなくなってしまうかもしれません。

企業の従業員というのは、結局は、常識を持った人々です。彼らは、会社にとって影響の大きい仕事をしなければいけない時期もあれば、単純作業をしなければいけない時期もあるというのを解っています。複雑な仕事や難しくやりがいのある仕事も必要ですが、時にはそうした業務から離れ、比較的簡単ながらも生産的な仕事をすることも必要なのです。これまで見てきて分かったことは、自主性を高めても、最終的に達成できる仕事の結果が変わるわけではありませんが、その仕事に注ぐエネルギーや情熱に良い影響を大きくもたらすということでした。

Indeedでは、四半期ごとの業務評価プロセスの重要な要素として、事業への影響度合いを分析しながら、自主的な取り組みについてを評価しています。こうすることで、 「We help people get jobs」 という Indeed のミッション達成の向けた最善の方法で、エンジニアの意欲をかき立てながら、自分の業務のバランスを取れるようにしているのです。

次は ?

本シリーズの次回の投稿では、スタック・ランキング制度が何故よくないのかについて、書きたいと思います。