Indeed + Hacktoberfest 2020の結果が出ましたので、皆さんに共有します。
対外的な取り組み | 社内での取り組み |
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Indeed は、Hacktoberfest Community Partnerとして社外のコミュニティと直接のつながりを構築しました。
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Indeed 社内のコントリビューターの基盤を築くため、柔軟性を重視しました。
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Indeed が大切にしているのはオープンソースのサステナビリティです。その意味について、海の生態系に例えて考えてみましょう。
海にはきれいな水、ありとあらゆる大きさの魚、魚が集まるサンゴ礁、環境をきれいにする生物、そして大きな生き物の餌となるプランクトンが存在します。海の世界と同じように、私たちのオープンソースのエコシステムも多様であり、互いにつながることで成り立っています。Indeed では、あらゆる規模のプロジェクトをサポートし、コントリビューターが集まるイベントを企画し、クリーンアップなどの環境整備を行い、プロジェクトの発展を支援しています。こうしたマインドフルなアプローチによって、オープンソースを活用する人とコントリビューターが、共にメリットを得られるようなオープンソースプロジェクトの実施を支援することを目指しています。
9月は準備の月(Prep-tember)
9月はHacktoberfestの準備で非常に忙しい月でした。Indeed のOpen Source Program Office(OSPO)は、私たちが企業として取り組み、Hacktoberfest期間中にPRするべき6件のプロジェクトを決定しました。選定にあたっては、Indeed が積極的に活用しているプロジェクトであることと、プロジェクトのメンテナーのうち少なくとも1人が Indeed の従業員であることを基準にしました。
Indeed のプログラムオフィスはプロジェクトのメンテナーとHacktoberfestのガイドラインを共有しました。メンテナーに担当プロジェクトでサポートが必要なリポジトリとイシューにタグを付けるよう依頼するとともに、コメントやプルリクエスト(PR)のマージ依頼への対応は3日以内に実施することとしました。その上で、メンテナーと協力し、オープンオフィスアワーのスケジュールの設定と発表を行いました。マネージャーのサポートは極めて重要であるため、メンテナーやそのマネージャーと話し合って、就業時間中にHacktoberfestの取り組みに時間を充てられるようにしました。
社外のコミュニティとつながる
オフィスアワーの開催とタイムリーなPRのマージによって、Hacktoberfest参加者の経験をポジティブなものにすることができました。
メンテナーは複数の枠のオフィスアワーを設定しました。オフィスアワーには、Indeed の従業員であるかどうかを問わず、誰もがビデオ会議に参加でき、プロジェクトについて質問するいい機会となりました。また、プログラムオフィスが働きかけ、Indeed のHacktoberfest用のランディングページであるHacktoberfest Event Boardや各プロジェクトのreadme.mdページ上でもPR活動が実施されました。
社内でのリーチを広げる
バーチャルスタディホール(プロジェクト用ではない社内のオフィスアワー)では多くの従業員にサポートを提供することができました。開催日時を固定せず、必要に応じてプログラムオフィスとオープンソースアンバサダーが開催する方法をとり、10月には毎日複数回のスタディホールを開催しました。
また、新たにメンターシッププログラムを開始し、メンターとメンティーの両方を募集しました。まったくの未経験者や、イシューを見つけるための助けが必要な人、技術的なスキルを向上するために「リーチ」イシューをクローズするためのアドバイスを求めている人など参加者のレベルはさまざまなので、タイムゾーンやオープンソースについての経験を考慮して、メンターとメンティーのペアを作りました。
スタディホールとメンターシッププログラムが素晴らしかった。熱意のあるコミュニティで、Hacktoberfestの期間中、手厚いサポートを受け、やる気を引き出してもらったと感じた。 — Technical Business Analyst
Indeed のオープンソースプロジェクトを活用する
Hacktoberfestでは、Indeed が依存しているプロジェクトの未解決のイシューについて、既存のツールを実例として共有しました。まず、Mariner(2019年に Indeed のOSPOがオープンソース化)を使い、オープンソースプロジェクトで最近作成された初心者向きのイシューを特定しました。2020年には、MarinerのうちGitHub Actionとして作動するバージョンであるMariner Issue Collectorをオープンソース化しました。2019年8月以降、Indeed ではMarinerのアウトプットを使って Indeed の従業員にコントリビューションの機会を紹介する社内ブログを毎週投稿しています。
また、Starfish(2019年にプログラムオフィスがオープンソース化)を利用してHacktoberfestに参加した従業員のリストを作成しました。Starfishを使用したのは、GitHub IDの付与日に関わらず、一定期間内のコントリビューションを正確に示してくれるためです。また、Indeed のFOSS Contributor Fundで投票する資格のある従業員のリストもStarfishで作成しています。
オープンソースのサステナビリティを促進する
このようにHacktoberfest 2020では満足のいく大きな成果を上げることができました。Indeed では、オープンソースプロジェクトを活用し、貢献することを習慣として継続することによってのみ、オープンソースのサステナビリティの目標を達成できると考えています。Hacktoberfestのようなイベントは、毎日使っているオープンソースソフトウェアをサポートする取り組みに、Indeed 従業員が参加するきっかけとなったり、やる気を後押しするものでもあります。四半期中に2日以上オープンソースに貢献した人の人数をプログラムの成果測定の1つとして使っており、社内では、この指標を「Active Recurring Participants(ARP)」と呼んでいます。10月は、前四半期と比較した場合のARPが、200%以上増加しました。
正直に言うと、OSS(オープンソース)に参加することを目標として以来、何年もの時間が経ってしまっていたが、今週で私のPRは0から5になった。オープンソースにコミットするきっかけを作ってくれたこと、サポートしてくれたことに感謝している。— Senior Quality Assurance Automation Engineer
Hacktoberfest 2020での取り組みを通じて生まれたパワーを活かし、私たちは引き続き Indeed が依存している未解決のイシューを投稿していきます。また、Indeed 従業員がそれぞれのやり方で参加できるよう、Hacktoberfestに参加した従業員100人を対象としてアンケートも実施しました。
私たちは、オープンソースへの貢献を始めるのに最も良いタイミングは今だと考えています。そして、最良のオープンソースのエコシステムはサステナブルであるという信念を持っています。